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故郷

2016/01/31 22:55
なにもかもがやっと
気にならなくなって
なにもかもからやっと
自由になれそう
雪が雨に変わっていくのを
ただずっと見つめている
故郷の英雄真田信繁が
本陣めがけて突っ込んでゆく
雄姿をずっと眺めている

(試)
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いつか

2016/01/30 23:29
鈍重に時間を刻む
土蔵の壁に
しゃらしゃらと
しめり雪ざらめ雪
灯をともして
いるのだろうか
あたりまえのように
内蔵したまま
漏れて来ぬ
しめり雪ざらめ雪
沈黙の重心
植え込んだまま
消えかかった
土壁の家紋
乾き雪
きっと
いつか
風花

(試)
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雪あられ

2016/01/29 23:18
てんぷらを揚げる音がして
雪あられが落ちてきた
ぱらぱらと歯切れよく
しょせんは水と油の
化かしあい
離れちまえば
ドーってことない
ふっきれそうな
気になった

(試)
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ネクタイ

2016/01/28 23:22
いつからかネクタイを
締めなくなっていた
どうしてこんなことに
気づかなかったのかって
締めるのやめたんだ
ネクタイ締めて
老いてきた
ひさしぶり
喪服にネクタイ
きゅうきゅう締めた

(試)
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2016/01/27 23:39
ざらめ雪ときおり降りる畑を
一本の鍬で耕してゆく
なにも植わっていない痩せた畑を
老いたしろうと農夫が
いまだ植える作物(もの)も決めかねて
春には間のある耕地
凍った荒い土くれに
慣れない腰つきで鍬を
降り下ろしてゆく
においのない
生きものの気配ない地上に
一本しかない鍬を入れてゆく
ばけの皮はぎ落とされ
にげまどって握った一本
曲がりくねりかろうじて
とどめる一筋に
鍬を振り下ろしてゆく

(試)


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岸で

2016/01/26 23:27
川が流れるのを
岸辺で眺めつづけている
時間が過ぎてゆく
ままにまかせながら
これまで流れていたのに
これまで時間とともに
あったような気がしていたのに
揺れながら
とどまったままでいる
ぱちんと弾けるように
水鳥が飛び立った

(試)
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悔い

2016/01/25 23:20
まだなにか
やれたんじゃあ
なかったかと
また騒ぐ
右脳も左脳も
海馬体も
足のさき
手のさきまでも
むずむずと後悔
先に立たず
でも右往
左往と

(試)
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地道

2016/01/24 23:15
騎馬の群れが裂けて
過ぎてゆく
地にひづめ
響く 響く
乾いた地道
徒労の荒地
報われることなき砂漠
納豆巻に巻かつつ
頑なに地を渡る
待ち人なき道の果て
続けるだけの地道の地

(試)
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じぶん

2016/01/23 23:06
じぶんの顔写真を見ると
嫌悪を感じるようになったのは
いつのころからか
髪が薄くなりかけてか
しわがしみが不可逆的に
刻まれていくのに観念
しはじめたころからか
ゴッホはどうして自画像を
描き続けていたのだろう
鏡に映った左右逆の
じぶんを

(試)
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ゴジラ

2016/01/22 22:49
そこにどれだけの影が
生えているのか
雪のパウダーで覆われた
静寂の山々を
高圧電線が横切ってゆく
いつか現れ
なぎ倒してゆく

(試)
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大寒

2016/01/21 23:15
太鼓が響く
締まった太鼓が響きわたる
地下に潜っていた地下鉄の電車が
地上に顔を出したとたんの空気に
太鼓が響いてゆく
レールのうえをきーんと
つたわってゆく
架線をびりびり
ひっかいてゆく
死んでいた生き物たちが
窮屈な都会の隙間から
気配をうかがっている

(試)
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糸取

2016/01/20 23:40
らせんをほどく
二重に絡まった凹凸から
らせんをピュッと
ほどいてゆく
まとわりつく繊維片を
よってゆく
茅葺き屋根の
天井裏には糸をとる
蚕棚があった
おばあちゃんちが
あった

(試)
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郷愁

2016/01/19 23:29
みんな一本の
三矢サイダーから
溢れだしていたんだ
淡いまつり
蒼いトンガリ
気まぐれな七色の夢
怒濤のなみだ
そして
決して戻って来ない
あのころ

(試)
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たまり

2016/01/18 22:56
雪だまり
霙だまり
雨だまり
シャーヴェットに
サクサクの
長靴
大石良雄
踏んでいった
生きざまの
たまり

(試)
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2016/01/17 23:20
ずいぶんもたついていたけれど
地球の零れ水が雲から
しぼり出されてくる
雪になるのか
雨であるのか
毬栗頭の小ぞうがひとり
黙って
火見櫓から眺めている

(試)
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仁王

2016/01/16 19:43
善光寺への参道
上ってゆく
下り坂の人生を
上ってゆく
いつのも仁王が
剣に手をかけ
睨んでいる
霙が雪へ
変わろうとしている

(試)
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落花生

2016/01/15 23:13
下弦の月の皿に
真空を盛る
雪が雨にならず
真空に消えてゆく
会うことできなくなった
顔が皿に浮かんでいる
こっちじゃテロで
スキーバス事故で
また逝ったよ
腹をかためて
ぽりっと
また落花生を
割ってるよ

(試)
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チョコレート

2016/01/14 23:01
おそらくこの地は
一枚のチョコレートで
出来あがっている
バリッとひび割れ
引き裂かれ歪となって
卑弥呼も聖徳太子も
アインシュタインも
私とさして変わらぬ
遺伝子の設計図を
細胞に抱え込み
一枚のチョコレートを
渡っていった
生きているから
生まれくる
雲の影さぐりつづけて
ひび割れの味
力を込めて
星くっきりと

(試)
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寒気

2016/01/13 23:27
頭のなか塗りたくっても
白いカンバスのまんま
海馬から乱れ落ちた枯葉
掻き集めても
言葉の形象なし
きゅっと寒気が
寄せてきたというのに
婆さんの脳内宇宙は
相変わらずの
混沌
並べようにも
滑り落ちる

(試)
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5句

2016/01/12 21:42
大北風尻で蹴散らす道祖神

繭玉や餓鬼大将も知りし恋

外套のカント時計を気に掛けり

我が事の如く語らふ藁仕事

大寒の奏づる音に耳寄せり

(り)
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灯台

2016/01/11 22:57
灯一点にむけ櫂をこぐ
黒き海
灯一点のほう祈りつ
黒き海
灯一点たよりに
黒き海
灯一点すぎて年きたる
黒き海
灯一点きえても
黒き海
灯一点いまだ信じて
黒き海

(試)
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冬花火

2016/01/10 23:07
何とかけっちゃく着いたなら
季節はずれの祭りにゆこう
もう背伸びをしてもしょうがない
ドンと花火は咲きゃしない
それでも湿っぽくは
ならないように
何も気にせずとんとんと
冬の花火を見にゆこう
偉い人にはなれないが
仙人の居場所わかるかも
地球のすみのすみのすみ
ちょっこし開いた穴ぼこを
のぞいて耳をそばだてて
そしてこっそりオサラバさ

(試)
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臨終

2016/01/09 23:38
碧山囲み
雪線飾り
地は在る
臨終の日
流れゆく
犀の川筋
明け暮れ
上り下る
つま先に
辿り着く
言葉無し

(試)
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あ〜あっ

2016/01/08 22:49
しょうがないわな
そうなろうとしてそうなっち
まったわけじゃあなし
じゃあどうしたらいいって
どうしようもないのを
がんばりゃなんとか
なんてたわごと
やりくりできりゃ
こんなこといっちゃあいない
あ〜あっていうしかない
あ〜あってやってるあいだに
ながれていくのをまつしかない
あ〜あって

(試)
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2016/01/07 22:56
拳をテーブル叩きつけ
拳の痛みに喘いでいる
生き恥さらしまた生きて
そこまでいけなくなったって
そこからいくしかなくなって
漏れてばかりで満たそうと
満つる夢想の漏れ哀れ
じゃんだらじゃんと唐辛子
ちょっといかしたコッペパン
無縁の上り有縁の下り
坂の向こうは九十九折れ
かけるかける
呆けか軽みか婆さんが
空を見つめて駆け巡る

(試)
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ゼロ未満

2016/01/06 22:13
記憶が失せて
こなごなの
海馬の断片が
混沌の海に
湧き上がる
連鎖が消えて
ゼロ未満
やっと
離れ小島に
しがみつく
あしたが途切れ
またきのうから
断絶の生の
いきなおし

(試)
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また一人

2016/01/05 22:38
また一人逝き
天を仰ぐ
また一日過ぎ
地に伏せる
日常という
シーソー
傾いてしがみつき
もどりまた傾いて
へばりつく

また一人逝き
天を仰ぐ
また一日過ぎ
地に伏せる
歯医者の予約は
まだ入っている
生姜焼定食は
きょうも運ばれてくる
日の出湯はまだ湧いている

(試)
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らくご

2016/01/04 20:58
なめらかにたたみ
まるめこんで
おちてくる
雪をまきことば
はきあげながら
ぐさりとはまって
ことばのわだち
声まきあがり
みかげをみがき
さそってすくい
ふきあげて
まろみこぼれて
舌のつけねの
つけねのさきを
はねのけ化けて
生きたことばの落花生
死んだことばは滝のぼる
まるめろトレモロたたみこみ
そこのけそこのけ
車輪はまわる

(試)
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ポンっと

2016/01/03 23:38
一身上の都合で
歩き出していた
不埒な輩が
足をたたんで
畳に座り
神妙に
祈っている
つぶやいている
あしたを待って
じゃあそこで
おっぺけぺっと
またやっちまって
いつもの茶番
それでも
とりあえずは畳みかけて
階段を一つ上ったから
ひそかにポンと
いつもの上に飛んでみよっ

(試)
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らせん

2016/01/02 22:57
らせんの階段をのぼっていく
らせんの階段をおりていく
らせん階段でおっかけて
らせん階段でねらわれた

二重のらせんにシェーンベルクの
無調音が滞留している
二重のらせんから脱皮しようと
もがいている
二重らせんでグスタフ・クリムトの
情事がつづいている
二重らせんの芯が
抜かれてゆく

ヤコブの梯子からぶらさがったらせんが
人工衛星にもうすこしでひっかかる
ひっかかってゆく

(試)
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そのまま

2016/01/01 23:00
一ミリ幅のボールペンの線を
引きはじめよう
ことしはちょっと太く
書きはじめよう
朝からうしろに
煙が立っているから
御影石の橋を渡り
照り返る夕暮れの伽藍を
ゆるりと横切って
心の劈開面を
一めくり
してみよう
如来は粘板のスレートに
坐っておわす
川ながれ立つ小波
犬でも連れて
そのままゆけば
それでいい

(試)
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